新規事業立ち上げの資金が不足している/調達方法が分からない

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新規事業を始める際の資金調達は大きな課題です。事業アイデアや計画が優れていても、資金面でつまずけば事業は前に進みません。
本記事では、新規事業の立ち上げで直面する「資金不足」という問題を掘り下げ、起業前に利用できる資金調達手段や起業後の運転資金確保の方法、さらに資金調達のサイクルや専門家への相談の重要性、失敗しないためのポイントについて具体的に解説します。
資金調達やお金に関する不安を解消し、万全の資金計画で新規事業を成功に導きましょう。

新規事業で直面する資金不足の課題と背景

新規事業を立ち上げるには、設備投資や人件費など当面必要となる初期資金を用意しなければなりません。その額は事業の規模や業種によって異なりますが、数百万円から数千万円以上にのぼることも珍しくなく、すべてを自己資金だけでまかなうのは難しいのが実情です。サラリーマン勤めの退職金や貯蓄からいくらか捻出できるかもしれませんが、自己資金を投入し尽くす前提の起業は開業後の運転リスクが高くなります。

また、事業が軌道に乗るまでには想定以上に時間がかかることも多く、その間の運転資金を継続的に確保し続ける必要があります。
最初に潤沢な資金を用意できていないと、売上が安定する前に資金ショート(資金不足による行き詰まり)を起こしてしまう危険性があります。
実際、資金計画の甘さによる運転資金不足は起業失敗の主要因の一つとされており、十分な資金準備ができていないと事業継続が危うくなると指摘されています。
このような資金不足のリスクを認識し、早めに対策を講じることが新規事業成功の前提条件といえます。

起業前に活用できる主な資金調達手段

起業の準備段階で活用できる資金調達方法には、いくつかの選択肢があります。以下に代表的な手段を挙げ、その特徴を解説します。

  • 自己資金の投入・親族知人からの借入:
    自身の貯蓄や退職金を使う、あるいは親しい人から資金を借りる方法です。
    返済義務や株式の譲渡がないため経営の自由度は高い一方、調達できる金額には限りがあります。
    また、家族や友人から借りる場合は条件が柔軟ですが、返済が滞ると人間関係に支障をきたすリスクもあるため注意が必要です。
  • 日本政策金融公庫からの融資:
    起業前後の創業期に活用しやすいのが、日本政策金融公庫(日本公庫)の融資制度です。
    創業に必要な大規模な融資枠が用意されており、創業者にとって利用しやすい公的融資といえます。
    ただし融資である以上、返済義務があるため、事業が軌道に乗るまでの間は元本と利息の返済がキャッシュフローの重荷となる点に注意しましょう。
  • エンジェル投資家・ベンチャーキャピタル(VC)からの出資:
    将来の高い成長が見込めるビジネスであれば、株式の出資という形で資金を調達することも検討できます。
    出資金は返済不要ですが、出資を受けると引き換えに会社の株式(持分)の一部を譲渡するため、経営権の一部を手放すリスクもある点に留意が必要です。

起業後に必要な運転資金の考え方と調達方法

事業開始後は、売上が計画どおりに立たない期間が続くことも多く、軌道に乗るまでの運転資金を十分に確保しておくことが重要です。
運転資金とは、従業員の給与やオフィス家賃、仕入代金、設備の維持費用、広告宣伝費など、事業を継続するために毎月必要となる経費です。これらを売上でまかなえない期間が続くと、黒字化前に資金が底を突き事業継続が困難になります。

運転資金不足に陥らないためには、手元資金の動きを見える化し、計画的に管理することがポイントです。
具体的には、売掛金の早期回収に努めて入金遅れや貸倒れを防ぐほか、資金繰り表を活用して将来数か月の収支を予測し、資金不足の兆候を把握しながら早めに手を打つ等が大切です。

また、起業後に追加の資金調達が必要になる状況もあります。事業が順調に成長して拡大資金を調達したいときや、予期せぬ出費に備えて手元資金を厚くしておきたいときなどが代表的な例です。
以下の方法も選択肢として検討できます。

  • ベンチャーキャピタル(VC)からの追加出資:
    製品やサービスが市場で一定の支持を得ている場合は、VCからの大型出資を受けることで成長スピードを加速できます。
    ただし、出資を受けると経営権とのバランスを考慮しなければならないため、株式の譲渡割合を含めた資本政策を慎重に検討しましょう。
  • 地方自治体や公的機関の支援策:
    国や自治体には中小企業・ベンチャー企業向けに補助金や助成金、低利融資などの支援制度があります。
    補助金は返済不要である一方、募集要件が限られ、申請手続きにも時間がかかる点に留意しましょう。

資金調達サイクルのクイックスタートガイド

新規事業の資金調達は、一度きりで終わるものではありません。
事業の拡大や追加投資のタイミングに合わせて、複数回の資金調達が必要になる場合があります。
資金が底を突いてから慌てて資金調達を始めても間に合わないことが多いため、常に先回りして次の資金調達を検討する姿勢が大切です。

資金調達をスムーズに進めるために、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 余裕を持った準備期間:
    資金不足に陥る「前」に計画的に動き出すことが重要です。
    資金調達の審査や手続きには時間を要するため、余裕を持って行動しましょう。
  • 資金使途と必要額の明確化:
    何のためにいくら必要なのかを具体的に示すことで、資金提供者の理解を得やすくなるでしょう。
  • 事業計画書・財務計画の充実:
    融資や出資の審査では、事業の成長性や収益性を客観的に示すための事業計画書が重要です。
    創業融資においては創業者自身が自己資金を投入しているかどうかや、創業者の経歴や実績なども重視されます。
  • 複数の資金源を併用:
    一つの手段に頼らず、融資・出資・自己資金などを組み合わせることでリスクを分散できます。例えば「自己資金+日本公庫の融資+補助金」「銀行融資+VC出資」など、柔軟に組み合わせを検討しましょう。

よくある失敗例と成功する資金調達のポイント

新規事業の資金調達において陥りがちな失敗例と成功のポイントを整理します。失敗パターンを事前に知り、成功のコツを実践することで資金不足によるリスクを避けられます。

  • よくある失敗例:
    • 資金計画が不十分だった:
      必要資金を楽観的に見積もりすぎて運転資金が足りなくなるケースです。
      事業が黒字化する前に資金ショートを起こし、継続が困難になります。
    • 借入に過度に依存する:
      返済能力を超えた融資を受け、利息や元本返済がキャッシュフローを圧迫する状況です。
      売上が計画どおりに伸びないまま返済負担だけが先行すると経営を継続できなくなる可能性があります。
    • 持株比率を下げすぎてしまう:
      投資家への株式譲渡が大きすぎると、経営権の自由度が失われるだけでなく、後の追加出資でも敬遠されがちです。
  • 成功する資金調達のポイント:
    • 資金に余裕を持った計画:
      必要資金をやや多めに想定しておき、資金不足に陥って焦るリスクを減らします。
      余裕があれば新たなチャンスを逃さず事業を拡大しやすくなります。
    • 資金調達手段の組み合わせ:
      自己資金、融資、出資など複数の手段を使い分け、リスクを分散します。
      一方の資金調達がうまくいかなくても他でカバーできるよう備えましょう。
    • 出資比率と経営権のバランス:
      投資家への譲渡割合を事前に十分検討し、創業メンバーが必要以上に株式を手放さないよう注意します。

まとめ:専門家への相談も検討すべき

SUMMARY
「新規事業の進め方」編集チームより
お金の悩みは何よりも早めの相談が吉

資金調達や資金計画に関わる内容は、専門家に相談することを強くおすすめします。
お金の悩みは起業家にとって重大であり、自己流の判断ミスが命取りになる可能性があるためです。
創業融資の申請方法や事業計画書のブラッシュアップ、適切な補助金の選定、投資家との交渉術など、経験豊富なプロからアドバイスを受けることで、資金調達の成功率が格段に上がるでしょう。

相談先としては、公的機関の創業支援センターや金融機関のビジネスサポート窓口、中小企業診断士や税理士などがありますが、新規事業開発に特化したコンサルティング会社を活用するのも有効です。
大手企業の新規事業立ち上げを数多く支援してきた実績がある株式会社dotDでは、事業アイデアの具体化や市場検証、資金調達までトータルにサポートしています。日本政策金融公庫への融資申請やピッチ資料の作成支援、投資家の紹介など、事業フェーズに応じたアドバイスを受けることもできるので、資金調達に関する不安を大きく減らすことができるでしょう。

監修
株式会社dotD
株式会社dotD

引用元:dotD公式HP(https://dotd-inc.com/ja)

創業わずか5年で
50件以上の案件に携わる、
気鋭のハイブリッド集団
株式会社dotD

新規事業に成功の型はありません。それでも、新規事業のノウハウや経験値があれば、その確率は変わるはずです。dotDは2018年の創業からわずか5年で、50件以上の新規事業の創出に関わっています。
マーケット調査にこだわっており、ユーザーの生の声を徹底分析。そのうえでKPI管理や進捗可視化、ピボット判断など、躓きやすいポイントを網羅的にカバーし、適切なプロセスを組み立てて伴走してくれます。
新規事業づくりの経験から多くの企業が苦戦する要素を導き出し、その要素である「新規事業のプロセス化」「KPI管理」「経営資源の最適化」を実現するための「dotHatch」というプロダクトも開発したほどに、新規事業の「経験値」が高い会社です。

監修
株式会社dotD

2018年の創業からわずか5年で50件以上の新規事業に携わっている気鋭の企業。そこで培った経験やノウハウから新規事業のプロセスに関する課題の解決策、一定の成功パターンを熟知している会社です。