わずか2か月でアプリをリリースした新規事業例

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目次

当メディア監修のdotDと協業して新規事業を立ち上げたSMAS(住友三井オートサービス)のご担当者にインタビュー。新規事業の立ち上げまでの流れやプロセス面でうまくいった要因など、お話いただきました。

インタビューにご協力いただいた方

イメージ

SMAS(住友三井オートサービス)
モビリティソリューション推進部 部長 阿部氏(左)
モビリティソリューション推進部マーケティンググループ グループマネージャー 佐々木氏(右)

新規で立ち上げたサービス名

DRnote

DRnoteのキャプチャ画像

引用元HP:DRnote
https://mobilitas.smauto.co.jp/contact_form_drnote/

アルコールチェックや社用車の予約、運転日報の作成など、社用車管理に必要な機能が搭載され、約2,400社が導入している「Mobility Passport(モビリティパスポート)」の簡易版アプリケーション(2024年9月時点)。 全国の法人・団体のデジタル化・脱炭素化の推進を目的としたアプリで、運転日報の記録・管理が行える機能を備えています。

新規事業に関するインタビュー

脱炭素化の推進へ、ライトな機能のアプリの開発へ

住友三井オートサービスのインタビュー画像
DRnoteを開発したきっかけを教えてください
佐々木氏

弊社は社用車の予約や管理、運転日報の作成機能など、社用車に付随する業務のすべてをデジタル化できるサービス「Mobility Passport」を提供しています。 そのMobility Passportを自治体に利用いただき、公用車の台数を削減してEVを導入、そして地域の脱炭素化につなげるプロジェクトを、2022年の下期からスタートしました。
プロジェクトを進めていく中で表面化したのは、自治体が導入に関してさまざまなハードルを抱えており、Mobility Passportだけでは脱炭素化の推進がなかなか進まないという事実です。 サービスの導入ハードルを下げるために、車両の稼働データだけをもっと簡単に取得できる方法を社内で検討し、Mobility Passportから一部の機能を切り出すような形で、もうひとつライトなアプリを作ることになりました。

阿部氏

自治体の皆さまは、社用車の管理にかかる工数やコストに課題を感じています。しかし、導入するにあたっては事前に予算を確保する必要があり、その予算確保自体にも多くの時間がかかるというハードルがありました。
Mobility Passportをご利用いただく前でもDX化を進められるように、ライトな機能のアプリを無償で提供させていただく選択肢もご提供したいとの思いです。

そのプロジェクトは、何名規模で推進しましたか?
佐々木氏

サービスの提供スピードを重視したので、かなりスモールな体制でしたね。ビジネス設計については私を含めて2名、アプリの審査や保守対応など詰めの部分は4名ほどで対応しました。 それ以外の製造や要件定義の工程などは、すべてdotDさまに入っていただきました。

最初から外部の方にお願いしようと考えていましたか?
佐々木氏

最初から外部を想定していました。なにかプロダクトを作る際には、基本的に外部にお願いしています。

dotDを選ばれた理由はなんでしょうか?
佐々木氏

外部に依頼する場合、基本的に弊社側がコントロールタワーとなることが多いです。要件をすべて詰めたうえで、外部の方からご意見をいただき、「こういうサービスで、こういうデザインにしたい」と我々で作り上げていって、最後に外注する。ただ、それだと多くの人的リソースと時間が必要になります。今回はプロダクト自体がライトで、かつ無料のサービスでしたので、そのやり方はできませんでした。
dotDさまからは、「要件をまとめることはもちろん、デザイン構築などすべてお任せください。ビジョンや狙うマーケットなどをご提供いただければ、ハンドリングはやります」とご提案いただきました。
安心してお任せできる体制と、納期に合わせられるスピード感が頼もしく、一緒に進めていきたいと上申しました。

阿部氏

ある方からdotDさまをご紹介いただきましたが、dotDさまは新規事業で自動車業界の実績をお持ちで、非常に心強かったです。 弊社も外部の会社とご一緒することがありますが、「要件はなんですか?」や「どうしたら良いですか?」と、我々が聞かれることが多いです。
しかし、dotDさまの場合は「こういうやり方があります」や、「こういうのはできません」といった的確なアドバイスをくださり、この会社にお任せしてみたいと思ったことを覚えています。

「やること」を積み重ねず、「やらないこと」を決める

住友三井オートサービスのインタビュー画像2
ローンチまでに大変だったことはありましたか?
佐々木氏

大きく2つあります。ひとつはプロダクトの仕様を詰めていくところで、dotDさまから「ここはこうした方が良い」など、さまざまなご意見をいただきました。私たちは「こういう風にしたい」程度のイメージだったのでとても心強かったのですが、いただいた意見を基に最終的にどのようなジャッジをすべきか、思い悩むこともありました
これまで弊社はじっくりと時間をかけて積み上げてきたサービスが多かったため、「本当にここまでライトで良いの?」と、プロジェクトに参画したメンバーもGOサインを出しきれなかった部分があったと思います。
ふたつめは、今の話と似ている部分がありますが、企画からローンチまで2ヶ月で作ること自体、これまで弊社は経験がなく不安がありました。 マーケティングのツールとして十分に機能するなら良いと腹を括っていましたが、2か月で作ったものを世に出した経験がなく、「本当にこれをやるのか?」というせめぎ合いがありました。
新しいパートナー企業と協業する、今までにない新しいチャレンジだったので、社内のコンセンサスを得るのがこれまで以上に苦労しました。

折り合いはどのようにつけたのですか?
佐々木氏

dotDさまからのアドバイスは、具体的で納得できるものであったため、そこを信頼する面が大きかったです。たとえば「Aというやり方もありますが、今回のプロダクトであればBというレベルでもお客さまはそれほど不便を感じません。逆にAを作ろうとすると、Cという機能を実装しておかないとダメですよ」といったアドバイスをいただきました。

阿部氏

「使い続けるか」ではなくて、「まずは使ってみてもらえるか」という粒度で判断できたことも大きかったです。これはよくあることだと思いますが、売りたいと考え始めると、不安からさまざまな機能をつけたくなるものです。そうすると当然コストも膨らみます。
しかし今回はプライスレスと決めていたので、どれだけそぎ落とせるかに焦点を当てました。「シンプルに最低限の機能で」という点はブレないようにして、社内でもそこは戦ったところですね。

佐々木氏

やることを積み重ねていくよりも、やらないことを決めていきましたよね。今回は「これはやらないでいこう」といった議論をたくさんしました。

ローンチできた要因をどう捉えていますか?
佐々木氏

ひとつに絞るのは難しいですが、マーケットが確実にあるかどうかがポイントだと思います。あとはdotDさまに早くからモックを作っていただいていたことも大きかったですね。 資料だけでコンセンサスを得ようとしても、「違う」とか「こうじゃない」といったジャッジをいただくことが多いです。
画面を見せて、操作感を味わってもらうことができれば、了承を得やすいだろうと思っていました。 画面を作っていただいて直感的に判断しやすい材料をdotDさまに提供していただいたのが、とてもありがたかったです。

阿部氏

一言で言えば、ブレてはいけないと思うんですよね。どうしても欲が出てきますから。
今回はたまたま2ヶ月という短い期間ですが、半年や1年になると世の中も少しずつ変わります。そうすると、「もっとこうできるんじゃないか」とか、「もっとこうしたら良くなるんじゃないか」といった欲が出てきます。
方向性を変えることでうまくいくケースもあるとは思いますが、うまくいかないケースのほうが多いんじゃないかなと個人的には思っています。 その欲の部分は次の機会としてとっておき、最初に考えたものからブレずに進めるというのが大事ではないでしょうか。

「これをやりたい」という強い思いをぶつけると、必ず返してくれる

住友三井オートサービスのインタビュー画像3
dotDがほかの会社と違うところはどこでしょうか?
佐々木氏

今回、PMやアプリ設計担当、WEBデザイナーなど、dotDさまの中で選抜してチームを組んでいただきました。
これまでは保守に関してはこの会社、デザインに関してはこの会社と、それぞれ得意領域を持つ会社を集めて、弊社がチームを作るという形が基本でした。しかし、dotDさまの中でチームを組んでいただいたことで、意思決定も意思疎通も、早かったと思います。
その日に話したことをベースに、次の日にはプロダクトとデザインの両方ができ上がっているようなスピード感で、とてもやりやすかったです。

阿部氏

距離感がまったく違いましたね。要件定義を出したあとは全然コミュニケーションがなく、「はい、できました」という会社が多いのですが、dotDさまは「どういう風にこのサービスを展開したいですか?」や、「どういうことをユーザーさんに訴求したいですか?」といったことを細かく聞いてくれました。 こちらが要望を出すと、それに対してもアイデアをたくさん出してくれました。
要件定義を出して終わりではなく、作るプロダクトを超えてセールスの部分も話ができましたし、細かくコミュニケーションをとりながら進められたのは大きかったですね。
SMASのことを、我々以上にわかっているんじゃないかと思ったほどです。この距離感やスピード感は、他社にはないかなと思います。

佐々木氏

距離の近さは私も感じていました。打ち合わせのときに、「こんな思いなんです」と雑な絵を見せながら1時間ほど話したんですが、それだけでも弊社の思いを汲んでいただきました。
「この商品を作りましょう」というより、弊社がやりたいことを咀嚼したうえで、こういうものはどうでしょうとご提案いただいたと思っています。
「これをやりたい」という強い思いをdotDさまにぶつけると、必ず返してくれる会社だなと感じました。

阿部氏

dotDさまのような良いパートナーと組めるかどうかが、新規事業を進めるうえで本当に大事だと思います。

最後に展望をお聞かせください
佐々木氏

DRnoteはありがたいことに、自治体だけでなく民間企業でも車両台数の最適化に向けたデータ取得の手段としてご利用いただいています。
とはいえ、DRnoteはあくまで手段のひとつでしかないと思っています。
このプロダクトをどれだけ成長させるかということだけでなく、その手段からSMASとしてなにができるかをもっと考えていきたいですし、お客さまの課題解決に繋がるアウトプットをどんどん増やしていきたいですね。

阿部氏

DX化にどれだけ寄与できるかだと思っています。デジタルツールを使えば必ずD化はします。しかし、X化の部分は難しく、弊社はまだ提供しきれていないと思っています。
次にやらなければいけないのは、DRnoteで得られたデータでどうお客さまに喜んでいただくか。
DRnoteは基本的にはいまのまま無償でご提供させていただきながら、取得したデータから我々がお客さまにもうひとつの価値を提供していく。これが実現できて初めてDX化に貢献できたと言えると思います。 その過程で言うと、まだ道半ば。次の半分を、これから進めていきます。

この新規事業が進捗したポイントとは?dotDの解説

モックで「伝達量と合意へのスピード」を変える

新しいサービスを立ち上げようとすると、多くの部署や役職の人が関わりスピード感が遅くなります。また、言葉で伝えても、100のうち1ぐらいしか伝わらないことがほとんどです。今回は2か月という短期決戦という点も考慮して、モックを作成しました。これにより相手に伝えられる量や合意形成のスピードが大きく変わります。

早期のプロダクトイメージ共有

新しいプロダクトサービスのビジョンをお伺いしたあと、知見のある領域ということもあり、論理的に構築するよりもすぐにプロダクトのイメージを絵に落とし込んで共有しました。具体的なイメージで早期に共通理解を持てたことでその後もそれをベースにお話しができ、スピーディーに物事が運んだと思います。

ストアリリースへの先回り準備

プロダクトはできたものの、App Storeでの公開までに3~4か月かかるというのは往々にして起こります。今回はマーケットに早期に露出することが重要なミッションだったので、ストアへの申請~リリースまでの工程はプロジェクトの初期段階からとくに注意して進めていました。

まとめ

SUMMARY
「新規事業の進め方」編集チームより
スピーディーなローンチに向け、先読みして動けるか

スピーディーな新規事業の立ち上げを求められることも少なくないでしょう。相手の合意をスムーズに得るためにどうすべきか、ローンチにあたっての障壁はなにかなど、どれだけ先読みして動けるかが重要だと感じさせられる事例です。また、新規事業をローンチさせるうえでは、受け身ではなく、能動的に動いてくれる外部パートナー選びも不可欠な要素になります。

監修
株式会社dotD
株式会社dotD

引用元:dotD公式HP(https://dotd-inc.com/ja)

創業わずか5年で
50件以上の案件に携わる、
気鋭のハイブリッド集団
株式会社dotD

新規事業に成功の型はありません。それでも、新規事業のノウハウや経験値があれば、その確率は変わるはずです。dotDは2018年の創業からわずか5年で、50件以上の新規事業の創出に関わっています。
マーケット調査にこだわっており、ユーザーの生の声を徹底分析。そのうえでKPI管理や進捗可視化、ピボット判断など、躓きやすいポイントを網羅的にカバーし、適切なプロセスを組み立てて伴走してくれます。
新規事業づくりの経験から多くの企業が苦戦する要素を導き出し、その要素である「新規事業のプロセス化」「KPI管理」「経営資源の最適化」を実現するための「dotHatch」というプロダクトも開発したほどに、新規事業の「経験値」が高い会社です。

監修
株式会社dotD

2018年の創業からわずか5年で50件以上の新規事業に携わっている気鋭の企業。そこで培った経験やノウハウから新規事業のプロセスに関する課題の解決策、一定の成功パターンを熟知している会社です。