新規事業を立ち上げる際、成功を収める企業には共通するポイントがあります。ここでは、異なる業界で成功した新規事業の事例を紹介し、それぞれのポイントを解説します。
富士フイルムと聞くと「カメラのフィルム」のイメージが強いですが、実はスキンケア商品を展開していることをご存じでしょうか?デジタルカメラの普及によりフィルム市場が縮小したことを受け、富士フイルムはこれまで培ってきたフィルム技術を化粧品分野へ応用しました。フィルムの主成分であるコラーゲンを活用し、美容成分の浸透技術を生かしたスキンケア商品を開発。独自の技術を応用し、「アスタリフト」などのブランドを展開し、成功を収めています。
生理用品や紙おむつのメーカーとして知られるユニ・チャームは、紙おむつや生理用品で培った不織布技術を活かし、ペット用紙おむつ市場に進出。ペットの高齢化が進む中で、高品質な商品開発と市場ニーズを捉えた戦略により、国内外でシェアを拡大しています。
インターネット通販の利用が増え、宅配便の荷物量が急増する中、問題となっているのが「再配達」です。この課題を解決するために、日本郵政とスタートアップ企業のYperが共同開発したのが「OKIPPA」という置き配バッグです。OKIPPAは、玄関前などに設置できる防犯機能付きのバッグで、不在時でも荷物を安全に受け取れる仕組みを提供。再配達を減らし、物流の効率化に貢献しています。
高齢化社会が進む中、介護施設では利用者の送迎業務が課題となっています。そこでダイハツ工業は、軽自動車メーカーとしてのノウハウを生かし、介護施設向けの送迎支援システム「らくぴた送迎」を開発。このシステムは、送迎ルートの最適化や送迎状況の管理ができるもので、車両管理やルート最適化を可能にし、介護業界の業務負担軽減に貢献しています。
テクシアマシナリーは、これまで産業用機械を手掛けてきた企業ですが、新たな市場として手芸業界に参入しました。工業用ローラーの技術を応用し、手芸市場向けの布用ローラーを開発。手芸愛好者向けに使いやすい製品を提供し、新規市場の開拓に成功しました。
上記の成功事例を見てみると、どの企業も単に新しいことを始めただけではなく、「強みを活かす」ことや「市場ニーズをしっかりと把握する」ことが成功の鍵となっています。ここでは、具体的なポイントを解説します。
新規事業を成功させるためには、適切な人材の確保と育成が不可欠です。社内の既存メンバーだけでなく、外部の専門家や異業種の人材を迎え入れることで、アイデアの幅を広げることができます。
特に、異業種の知見を持つ人材が加わることで、既存の事業とは異なる視点が得られ、革新的なアイデアが生まれる可能性が高まります。また、新規事業を推進するリーダーには、柔軟な思考力と意思決定力が求められます。
企業の文化や組織の壁にとらわれず、新たな市場に挑戦できる人材を育てることが、成功への第一歩となります。
新規事業を立ち上げる際、誰に向けた商品・サービスなのかを明確にすることが重要です。ユニ・チャームのペット用品事業のように、ニーズが高まっている市場を的確に狙うことで成功につなげることができます。
ターゲット設定が曖昧だと、マーケティング戦略や製品開発がぶれてしまい、結果的に市場での競争力を失うことになります。例えば、富士フイルムの化粧品事業では、年齢層やスキンケアの悩みごとに細かくターゲットを設定し、それに応じた製品を開発しました。
こうした明確なターゲティングにより、製品が市場でしっかりと受け入れられ、事業の成功につながっています。
新しいアイデアが浮かんでも、実際に市場で受け入れられるかは分かりません。そのため、小規模なテストを繰り返しながら、成功の可能性を探ることが大切です。
特に、新規事業では「スモールスタート」が重要とされ、大きな投資をする前に、少ないコストで市場の反応を確かめることが求められます。
日本郵政とYperのOKIPPAのように、試験的な導入を通じて市場の反応を確かめることで、より良い製品・サービスへと進化させることができます。また、顧客の声を反映しながらサービスを改善する「リーンスタートアップ」の考え方を取り入れると、リスクを抑えながら事業を軌道に乗せることができます。
成功する新規事業の多くは、このように市場のフィードバックを迅速に取り入れ、柔軟に方向修正を行うことで成長しています。
新規事業は企業の都合だけでなく、顧客の課題を解決することが求められます。ダイハツ工業の「らくぴた送迎」のように、実際の現場でどのような困りごとがあるのかを把握し、それに応える形で開発を進めることが成功につながります。
企業側の目線で「良い製品・サービスを作った」と思っても、実際のユーザーにとって使いにくいものであれば、売れることはありません。顧客が何を求めているのかを理解するためには、アンケート調査やインタビュー、実際の利用者の行動観察を通じて、ニーズを正確に把握することが重要です。
また、テスト販売やβ版サービスの提供を行い、リアルなフィードバックを受け取ることで、製品やサービスをより顧客に寄り添ったものへと進化させることができます。
事業の拡大には、効率化と標準化が重要です。システム化を取り入れることで、スムーズな業務運営が可能になります。
特に、ITを活用した仕組みを整えることで、事業の成長を加速させることができます。例えば、クラウド管理システムを導入することで、業務の進捗状況を可視化し、チーム全体の生産性を向上させることができます。
また、AIやデータ分析を活用することで、マーケットの変化を素早く捉え、適切な戦略を立てることが可能になります。
成功する企業は、システム化によって業務の属人化を防ぎ、誰でも一定のクオリティを保てる仕組みを作り上げています。新規事業においても、手作業に頼るのではなく、できるだけ業務を効率化できるようなシステムを構築することが重要です。
新規事業の成功には、明確なターゲット設定、迅速な仮説検証、人材育成、顧客視点の重視、業務のシステム化が共通するポイントとなります。成功事例を参考にしながら、自社の強みを活かした新規事業の展開を検討しましょう。
引用元:dotD公式HP(https://dotd-inc.com/ja)
新規事業に成功の型はありません。それでも、新規事業のノウハウや経験値があれば、その確率は変わるはずです。dotDは2018年の創業からわずか5年で、50件以上の新規事業の創出に関わっています。
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新規事業づくりの経験から多くの企業が苦戦する要素を導き出し、その要素である「新規事業のプロセス化」「KPI管理」「経営資源の最適化」を実現するための「dotHatch」というプロダクトも開発したほどに、新規事業の「経験値」が高い会社です。